【英語上達への道】動物の直喩と隠喩


以前も**動物に関するイディオム**を紹介しましたが、今回は直喩よ隠喩をご紹介します。

【英語の直喩】

名詞や動詞を勉強して、語順もすべて理解したとしても、ときには英語のフレーズの意味がas slippery as an eelなことがあります。もしも、あなたがas slow as a tortoiseだったとしたら、話し手が直喩を使っていることに気が付かないかもしれませんね。

直喩は、直接的に二つの異なったものを比較する比喩表現です。普通は‘like’ や ‘as’ と一緒に、そして‘if’ や‘than’ といった単語と使われることもあります。動物は、インスピレーションが湧き易いので、直喩にぴったりです。動物の直喩の多くは擬人化されています。つまり動物に人間の特徴を与えているのです。以下の例文のように、動物の習性が元になっているものもあります。

  • ‘As brave as a lion’

  • ‘As slow as a tortoise’

  • ‘As stubborn as a mule’

  • ‘Running around like a chicken with its head cut off’

あるものの特質を説明するために、動物の身体的な特徴を使う直喩もあります。例えば‘as hungry as a wolf’ や‘as proud as a peacock ‘、‘as slippery as an eel’ のような表現です。宗教的な関連のある‘as innocent as a lamb’ や ‘as poor as a church mouse’ 、韻を踏んで強調した‘as drunk as a skunk’, や ‘as fat as a cat’ のような直喩もあります。

英語の直喩がきちんと理解できれば、意味がはっきり分かるようになります。カメはゆっくり動くことで有名ですから‘as slow as a tortoise’ の意味もわかりますよね。キツネは静かに忍び寄って雌鶏を捕まえなくてはいけませんから、‘as cunning as a fox’ はよく使われる直喩です。反対に‘drunk as a skunk’などは、意味ではなく、音だけが重要なフレーズです。

意味を理解するのにもう少し努力が必要な、‘like a cat on a hot tin roof’ のような直喩もあります。猫は、暖かい場所で眠るのが大好きなことで知られていますが、この場合は、神経質になっている人や、まるで熱いものの上を歩いているみたいに、上下に飛び上がっている人を意味しています。

【英語の隠喩】

隠喩は直喩よりもっと複雑です。なにかが動物みたいだと言う替わりに、隠喩では、なにかが動物だと言いきります。よく出くわす不思議な英語の隠喩は、 ‘it is raining cats and dogs’ というフレーズで、非常に激しい雨を意味しています。この表現がどこからやってきたのかについては、色々な説があります。北欧神話の風の神、オーディンが犬と旅行をした話が関係しているという説や、‘catadupe’ という滝を意味する、使われなくなった単語からきているという説、信仰とは逆の意味を持つ、ギリシャ語の‘catadoxa’からきているという説は、どれも理にかなった説に思えますね。

あなたの言語では、どんな動物の直喩や隠喩がありますか?同じ表現が英語にもあるか知っていますか?新しい隠喩を作り出してみるのはどうでしょう?

Image by rockindave1