日本との意外な関係も!クイーンの映画「ボヘミアン・ラプソディ」をおすすめする3つの理由


2019年1/9(水)追記✐ 祝・二冠👑 − 世界を代表するエンターテインメントの賞**「ゴールデン・グローブ」作品賞とラミ・マレックさんが主演男優賞**を受賞するという快挙に👏
まさに作品としてもWe are the Championsでしたね。おめでとうございます!

英国を代表するバンド、クイーンの映画が本場イギリスを皮切りに世界で公開が始まりました!
『ボヘミアン・ラプソディ』は日本でも大ヒットNo.1スタートで公開が始まり、まさに第三次クイーンブームが巻き起こっています。

キムタク主演のドラマ『プライド』で”I Was Born To Love You”に日本中が包み込まれ、はや15年(!)

当時中学生、完全月9・プライド世代であった私はアイスホッケーをプレイするイケメン俳優達そっちのけで、クイーンの虜になりました。

「こんな素晴らしい曲がつまったアルバムが存在するとは!名曲の玉手箱か!」と興奮しながら、ドラマとタイアップで発売されたアルバムJEWELSをCDプレイヤーで擦り切れるほど聞いていた人はきっと私だけでないはずです。

↑元々フレディ・マーキュリーのソロでリリースされたためクイーンとしてのMVがなく、楽曲も日本でのアルバムリリースのためにバンドとして新たに作られたものになっています。

映画も非常に楽しみにしていたので、ロンドンオフィスで音楽好き同士のスペイン人同僚パトリシアと公開すぐに映画館に足を運び、見終わったあとお互いにホロリと涙しながら開口一番、「めちゃくちゃいい映画やったよね」と熱く同意。

スペインと日本、♩育ってきた環境が違うから好き嫌いはイナメナ〜イ♩はずの二人を2018年に繋いだのは、1970年にロンドンで生まれたバンド、クイーンでした。

言葉も文化も越えて感動を分かち合える音楽って本当に最高ですよね!

そこで今日はオンライン英会話で英語学習に励む皆さんにクイーンの映画「ボヘミアン・ラプソディ」を全力でおすすめしたい理由を3つご紹介します。

1. 日本との奥深〜い関係

クイーンのヒットソングKiller Queenに♩Geisha Minah〜♩と日本的な歌詞があったりするのは有名ですが、実はクイーンが日本語で曲をリリースしていたのはご存知ですか?

1976年発売のアルバム、”A Day at the Races” 『 華麗なるレース』に収録された曲は
その名も”Teo Toriatte (Let Us Cling Together)” =手をとりあって。

クイーンの楽曲といえば、日本語に聞こえることが多く空耳アワーでも常連ですが、鬼才ギタリストのブライアン・メイが作ったこの曲はサビの部分が日本語で歌われているんです🎤

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**Let us cling together as the years go by / Oh my love, my love
**手をとりあってこのまま行こう、愛する人よ

**In the quiet of the night / Let our candle always burn
****Let us never lose the lessons we have learned
****静かな宵に光を灯し、愛しき教えを抱き
**

こんな美しい日本語をクイーンが世界に向けてリリースしていたなんて、なんだか胸にジーンときませんか。

映画では残念ながらカットされてしまったようなのですが、気合い100%で挑んだ初めてのUSツアーで体調を崩すなど不運に見舞われたクイーンを、暖かくサポートし続けて世界的人気の火付け役になったのは日本のファンだったとも言われています。

映画で話題のクイーンが日本で抹茶を嗜む様子

↑ 今でこそイギリスでもMatchaという言葉が浸透してきていますが、40年以上の前の東京・芝公園で開かれたお座席で抹茶をもてなされ、自国での人気のギャップに若干戸惑っているような面持ちのメンバーの皆さん(出典:https://bccjacumen.com)

映画『ボヘミアン・ラプソディ』でもフレディの別宅になぜか金閣寺のお札が貼ってあったり、ビンテージの女性ものの着物をバスローブとして使用したりと、ツッコミどころは満載ですが日本びいきが垣間見られます。

2. セリフと歌詞に潜む強烈な言葉のインパクト

英語学習者にとって洋楽を聴きながら英語を学ぶのは、リアルな英語に触れることができて勉強にもなるし、何よりもカラオケ母国のJAPAN代表としてクイーンのようにみんなで歌っても盛り上がれるバンドの曲は聴いているだけでもワクワクして楽しくなりますよね。

イギリスは皮肉が効いたブラックユーモアが面白いことで有名ですが、映画でもその秀逸さが炸裂しています。

“Bohemian Rhapsody”が長すぎてラジオでかけられない!と嘆くEMIのプロデューサー、レイ・フォスターとの掛け合いの場面。

Ray Foster: It goes on forever, six bloody minutes!

Freddie Mercury: I pity your wife if you think six minutes is forever.

英語の意味がわからない人は、↓の特報動画で意味を確認しましょう(笑)

今後Bohemian Rhapsodyを聞くたびにドラマー、ロジャー・テイラーの偉大さに気づかされるガリレオのシーンだったり、思わずクスっとくるイギリスならではのブラックユーモアがここかしこに散りばめられています。

また映画では笑いの要素だけでなく、歌詞に登場するフレディの天才的な言葉のセンスもキラっと光ります。

音楽好きにとって好きな曲を一曲あげるのは至難の業ですが、例えば名曲”Somebody to Love”はこんな風にはじまります。

<span data-mce-type="bookmark" style="display: inline-block; width: 0px; overflow: hidden; line-height: 0;" class="mce_SELRES_start"></span><span data-mce-type="bookmark" style="display: inline-block; width: 0px; overflow: hidden; line-height: 0;" class="mce_SELRES_start"></span>

Each morning I get up I die a little
Can barely stand on my feet
Take a look in the mirror and cry

毎朝目が覚める度に少しずつ自分が死んでいく気がして
自分の足で立つのもやっとだ
鏡を見てると涙が出てくる

ステージでは自信満々のフレディの風貌からは考えられないほど弱々しく、美しくありながらもどこか儚い歌詞。

フレディも生身の人間。辛い時は辛いし、プレッシャーに負けそうなときだってある。

映画を見ているとフレディ・マーキュリーという人物が如何に繊細で、正直で、ときにはお人好しすぎて騙されたりして、それでいて全力で人生をつらぬいた熱い気持ちを持っていたのが伝わってきます。

フレディのそんな人柄が残されたメンバーがこの映画を作りたいと言う気持ちに繋がったに違いありません。

3. 主役ラミ・マレックの熱演に心打たれる

この映画、構想自体は10年以上前からあったようですが、いざ制作開始となったところで主役に配役されていたサーシャ・バロン・コーエンと監督が順番に降板しています。

サーシャは見た目こそフレディに似ていますが、行き過ぎたユーモアのお騒がせ作品を世に放つことでも有名な俳優だったので、クイーンのメンバーが最終的に役との不一致を理由に首をかしげ、降板に繋がったのかもしれません。

そこで選ばれたのがネットドラマMr. Robotで一躍時の人となった俳優、ラミ・マレック。EFイングリッシュライブ のFacebook投稿でもおなじみの彼は、実は双子でもあったりする(!)エジプト系アメリカ人俳優です。

ベースのジョン・ディーコン役もアメリカ人だったりと、ハリウッド映画では英国人俳優がアメリカ人を演じることもあれば、その逆もよくあるので当たり前っちゃ当たり前なのですが…。

イギリスを代表するバンドの配役はイギリス人で固めてほしかったなぁ〜ブライアン・メイとかほぼほぼ本人っぽいのになぁ〜…と批判する気持ちを抑えられずに鑑賞を続けたところ、最後の最後でラミの大熱演に心をぶち抜かれ、思わずファンになりました。

映画を観る前の人にも観たあとの人も観て欲しい、ボブ・ゲルドフ主宰ロンドン・ウェンブリースタジアムで開かれた1985年のLIVE AIDの動画。映画を観た人ならわかるであろう

ペプシ、ペプシ、ビール、ペプシ、ピアノ、ラミ!!

による完全なまでの再現は、もはや

本物よりも本物の迫力。

好きすぎて小声でちょろっと歌いながら観ていた隣の席のカップルの女子も、映画が始まってもお喋りが止まらなかった後ろの席のイギリス人女子二人組みも、さすがにこのシーンだけは劇場にいた全員がしんとして、食い入るように鑑賞しているのがわかりました。

音楽を誰よりも愛したクイーンというバンドの結束力もスクリーン越しに伝わってきて、会場全体が一瞬1985年のウェンブリースタジアムになったかと思うほど感動の嵐に。

それぐらい圧巻のシーンで、音楽って素晴らしい。音楽の持つ力ってすごい!と心の底から伝わってくるのです。

鑑賞から一週間たった今で考えてしまうほど心に深く残る映画です。

クイーンのことをあまり知らない人も、なんとなく知っている人も、大好きな人も、皆さんに絶対観て欲しい、2018年イチオシの一作です!

God Save the Queen!