「やばい」は英語でAwesome!アメリカで使われる8つの英単語
アメリカとイギリスで話される英語は、同じ言語でありながらも大きな違いがあり、単語によってはまったく異なる意味を持つものもあります。
イギリス英語はたくさんの単語やイディオムをアメリカ英語から取り入れていますし、その逆の場合もあります。この様な国による違いは、文章や日常会話を生き生きさせ、豊かな単語やイディオムを創り出すのに役立っています。
今回は、アメリカ英語でよく使われる単語8つと、その意味を紹介します。
1. Cool
coolほどアメリカらしい英単語はないかもしれません。
この単語は意外にも歴史が深く、1930年代のアメリカで、fashionableという
意味の黒人英語スラングとして初めて登場したといわれています。
この単語はテナーサックス奏者のLester Youngがジャズ界にこの言葉を流行らせたと考えられていて、1950年代までにはMiles Davisのようなスターや、彼のアルバム“Birth of the Cool”の成功によって、広く使用されるようになりました。
当時coolという単語は、「ゆったりとしたスタイルや、何か素晴らしいもの」という意味を持っていましたが、この時代ですら、coolという単語には複数の意味がありました。同時期に人気があったgroovy、rad、flyなどの似たような単語は、もう同じように使用されることはありませんが、なぜかcoolだけは生き残りました。
現在では、「流行に敏感な人やもの、お高くとまっていること、冷静であること、社交上手なこと、高い技術を持っていること、気が利いていること」など、たくさんの意味があります。そのため、長期に渡って言語学者が興味をそそられてきた単語で、今日でもcoolという単語に含まれるすべての意味と豊かな歴史を研究しようとする記事を読むことができます。
2. Awesome
こちらもCoolと同様に、長年の間に意味が大きく変化した単語です。もともとは、「恐怖を引き起こす、驚きや興奮を呼び起こす」などの意味がありましたが現在では、「優秀な、刺激的な、卓越した」といった意味のスラング英語として受け入れられています。
十代の若者の映画などでよく耳にする単語で、80年代と90年代に、excellent、radical、totally extremeといった単語と共に人気が高まりましたが、「ウェインズ・ワールド」という映画の影響だといわれています。
ポジティブな意味で「やばい!」と言いたいときは使える表現です。
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3. Gosh
“Oh My Gosh” “My Gosh” “Gosh”といった表現に使われているgodという単語の一般的な婉曲語句です。みだりに神の名を唱えることは冒涜的だとみなされるので、人々はGodという単語を使うのを避け、このような代用語や婉曲語句を考え出して替わりに使用しはじめました。
オックスフォード英語辞典によると、初めてgoshという単語が使用されたのは1757年だそうです。似たような例では、アメリカ中で耳にするgollyやgeeといったJesusの婉曲語句もあります。
4. Dude
Dudeもまた、とてもアメリカらしい表現です。いつどこで使われるようになったかは誰も正確に把握していませんが、アメリカ発祥であることは間違いありません。
元々Dudeは流行のスタイルや容姿などに気を使う男性を表すのに使われていたり、アメリカ西部では、都会から牧場に休暇でやってきたお金持ちの男性を表していました。
つまりもとは、ある種、紳士をからかうためのけなし言葉として使用されていたのです。ところが現在では、ほとんど逆の意味に変化して、かっこいい、もしくはすてきだと思う男性について話すときに使われます。若き日のキアヌリーブスが出ている動画でも説明されているように、挨拶するときに“Hi dude, how’s it going?”という感じでよく使われています。
実は、dudeは女性にも使用することができます。最近では女性同士でもお互いdudeと呼び合ったりします。そして、“Dude! That’s really expensive!”のように、衝撃や驚きを表す感嘆詞としても使われています。
5. Faucet
アメリカのバスルームやキッチンでは、たくさんのfaucetを目にすることができます。Faucetは、管や容器からのガスや液体の流れを操作する装置ですが、もっと単純にいえば、蛇口のことです。
これは19世紀からある単語なので中期英語まで遡ることができます。酒樽の通気口の栓や、お酒を容器から注ぐための蛇口を表す単語で、穴をあけるという意味の古期フランス語faussetから変化しました。この単語はフランス移民から取り入れられましたが、他にも世界中からアメリカに取り入れられた単語がたくさんあります。
6. Bang
この単語は少し変わっていて、イギリスとアメリカの英語がどれだけ違うかをよく表しています。イギリス英語でbangは、銃を発射するような大きな音を表すときに使われますが、アメリカ英語では、前髪のことです。
この使い方は、額を横切る前髪が「突然」強いラインを作り出している感じがするので、突然という意味を持つbangという単語からきています。
7. Antsy
動揺したり、イライラしたり、そわそわするという意味で使われるantsy。
この単語は、19世紀中期の北アメリカが起源とされています。よく知られている“to have ants in your pants (パンツの中に蟻がいる=そわそわする)”というイディオムからきていると考えられています。
8. Benjamin
“Money makes the world go round?”というフレーズを聞いたことはありますか? 聞いたことがあれば、“All about the Benjamins”という言い回しも知っているかもしれません。
Benjaminはアメリカの100ドル札のスラングです。理由は100ドル札にアメリカ合衆国建国の父の一人であるベンジャミン・フランクリンの顔が描いてあるからです。何かが“All about the Benjamins”だということは、お金が全てだという意味になります。
Puff DaddyとThe Notorious B.I.G.のようなラッパーが人気を得たことで
アメリカらしい英語はヒップホップやストリートカルチャーの枠を超え、一般的に使われるようになりました。
いかがでしたか?紹介した単語はアメリカ映画を見ているとよく耳にする単語ばかりです。 カジュアルな表現が多いので、ビジネスの場には向かない単語もありますが、日常会話の際にうまく使いこなせるよう練習してみてください。